自称詩人

詩を書いています。

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

揺りかごを蹴り上げろ

大きくなったらね 私は 自分の足で 歩くの そう 赤子の私は 誓っていた つまらないの 通り過ぎていって 私が そのうち 追いかけるから 遊びにいこうよ 砂利道を 駆け抜けて 何が あるのかな 揺りかごを 蹴り上げろ 飛ばしていこうぜ 信号機を 見上げて 揺り…

持続可能な鼓舞

私は 鼓舞しつづける あなたを 鼓舞し続ける あなたは 鼓舞し続ける 私を 鼓舞し続ける 握り締めた スマートフォンを 崖っぷちに 埋めたなら 固定電話も 真っ青の 愛しくも 苦しい 花束が 掘り出される そこでは 励ましが 称賛が 嵐になる 喜びを叩き続けて…

蜂になりたい

ハミングが 泣いている 隣の部屋に 聞こえぬように 調節した ハミングが 泣いている あぁ 私は 蜂には なれないのだ ブンブンと 泣きながら チッチキと 歯を鳴らし 今日の予定を 立てる

神がくれた サービス

そう 思ったら 出来る 誰彼 構わず 死んでいくから 誰彼 構わず 生まれてくるから 私が 思ったら 出来る そう 思ったら 出来る 大きな 間違いで つじつま合わせ 小さな 間違いで おはじき合わせ 私が 思ったら 出来る そう 思ったら 出来る 確かに 低音が 響…

駅の青年

ある年 私はお正月 駅で あてもなく 時間を 潰していました 青年が 声を かけてきました 少し 話しました 私に 缶コーヒーを おごりながら 彼は 自分が 苦労人であると 話し 「これから 僕の家に こないか」と 言いました 私は 断りました その代わり 話をし…