自称詩人

詩を書いています。

駅の青年

ある年 私はお正月 駅で

あてもなく 時間を 潰していました

青年が 声を かけてきました

少し 話しました

私に 缶コーヒーを おごりながら 彼は

自分が 苦労人であると 話し

「これから 僕の家に こないか」と 言いました

私は 断りました

その代わり 話をしてくれた お礼に

駅前で 配っていた お守りを

渡そうと しました

彼は「いらないや」と 悲しげに

目を伏せて 立ち去りました

不遇な彼 今どうしているかな

元気だといい

お守りは 信じなくていいから

どうか 幸せであって欲しい