存在の否定 たんと食べろ
私は欲しがる胃袋だ
存在の肯定 たんと詰めろ
それこそが 尊厳だ
胃袋に 挨拶せよ
存在の否定 たんと食べろ
私は欲しがる胃袋だ
存在の肯定 たんと詰めろ
それこそが 尊厳だ
胃袋に 挨拶せよ
絶えず 降り注ぐ 痛みよ
小さき棘の 主張
翼が 折れて
照らす 日の光
止まれ 私の胸に
寂しくて 何も 見えないから
静かに 1人で 待っている
涼しげに 微笑む
せわしない まばたきで
そこにいろよと 教えてほしい
私は線路を歩かない
汽車に乗る
私は山には登らない
海に潜る
私は空を仰がない
泥を見る
私は涙を落とさない
目を瞑る
私は言葉を紡がない
宙に捨てる
私は汽車に乗り 海に潜り
泥を見て 目を瞑り 己を宙に捨てる
あてのない 果てのない旅
必ずやってくるんだよ
気難しがり屋の君の
苦しみの末に
気高くつたう涙
こわばる微笑みの果てに
熱い魂 置いていけ
いつも見限る お前のくせに
後ろ向きな 根性が
えもいわれぬ 正直者の
落とす涙は乾かない
穴が開いた
どこに開いた
私が開けた
そこに開いた
小さかった
段々に
大きかった
広がった
流れ出た
外に出た
止まらない
ついについに
穴を開けた
自分の腕で
壁をどついた
私が勝った